モノノフからDDへ

ももクロ一筋だったモノノフがDD化していく軌跡を綴ったブログ

アイドルネッサンス スマイルネッサンス vol.29 原田珠々華生誕企画

本当にこれでよかったのかな
たまに思うことがあるけど
そんな事は言わないでおこう
だって私は知ってるから
自分の物語を

「私へ」supercell

セーラー服姿で舞台に登場し、彼女がおもむろにギターを抱えたその瞬間、ああ、この子は紛れもなく凄いアイドルだ、と感じずにはいられなかった。

ファンが何を求め、それに対し自分が何をしたらいいのか、そのことをわかった上で、その大切さを知り、こうして形にしてきた。

今、ステージの上にいるのは一年前、涙を流しながら「アイドルになりたい」と嗚咽した一人の少女ではなく、未来への可能性を観客全員に感じさせたに違いない、まごうかたなきアイドル、原田珠々華という存在でした。

彼女の弾けるような笑顔の写真に彩られたファンからの花に迎えられて入場した新宿MARZは、まさに立錐の余地もないほどに満員。
フロアで見るのを諦め、二階で見ることにしましたが、そこもまたスペースに余裕はなく、結果的に座って前の人の足と足の隙間から見ることに。
それでも、ステージの中央付近は見えたのでラッキーでした。

会場BGMはディズニーのパレード曲。
のちのMCで語られたところによると、すずちゃんがディズニー大好きで、いつも寝ているときに聞いているものだそうです。

このBGMに始まり、今日の原田珠々華生誕祭は、入場から退場までの間、一秒たりとも無駄もないほど彼女の思いがこれでもかと詰め込まれた、まさに原田珠々華の原田珠々華による、だがしかし原田珠々華のためではない、原田珠々華を見に来た人のための時間になっていました。

ここまで思いが詰め込まれた生誕祭は正直初めてでしたし、それを彼女自身がどんな思いで作り込んできたのかを考えただけで胸が熱くなると同時に、それができる彼女の凄さを感じずにはいられませんでした。

ステージにバンドメンバーが登場し、遅れて姿を現したすずちゃんは冒頭でも書いたようになんとセーラー服。
それだけでもうため息。そして、ギターを抱えて振り返り、メンバーとアイコンタクトしてから、正面に向き直り、アカペライントロでの『明日も』。

声こそ最初は緊張していたものの、バンドの音と一体となってだんだんと楽しそうにギターを弾き、歌を歌うすずちゃんを見ていたら、それだけでこちらも楽しくなってきて、撮影OKだったので写真も撮ろうと思ったのですが、いつのまにかそれも止めて彼女の姿を眺めているだけになってしまいました。

Twitterにも多く動画が上がっていますが、時間の関係でフルバージョンはない中、さささんがvimeoに動画をアップロードしてくれたのでそちらをご紹介。
すずちゃんの『明日も』がフルで聴けます。いい表情しているなあ。

明日も(MUSH&Co. Cover) 原田珠々華(アイドルネッサンス) from threethree sun on Vimeo.

この曲を選んだのも今思えば、オーディションを勝ち抜いてデビューした大原櫻子のことを意識してのことかもしれません。

歌い終って、拍手を一身に受けながら照れたような笑顔を見せて、ギターをそっと下ろす。ちょっとまごつくところかむしろ初々しい。
そして胸ポケットからメモ帳を取り出し、ページを捲る。

「私、MCが苦手で何を喋ったらいいのかわからなくなってしまうので、今日はこうしてメモにしてきました。女子力高いからディズニーだよ!」

と自慢げにメモ帳を掲げるすずちゃん。それだけでもうカワイイ。
星野源が好きで、彼が昔「SAKEROCK」というバンドをやっていたから、そこから名を取って「SAMEROCK」としたこと、開演前に乃亜ちゃんが手紙をくれて抱きしめてくれたこと、理子ちゃんがのど飴をくれたこと、一つ一つの話をすずちゃん独特のテンションで話してくれました。

「ここ(ギターストラップ)にアイドルネッサンスって書いてあるんですよ。スタッフさんがなんか気合入れてくれて」

と、語っていましたが、そりゃここまでやってくれたらスタッフも気合も入るよ。

ここからはギターなしのソロでの歌タイムになりますが、ここで会場にすずちゃんの声でモノローグが流れます。
録音したものではありましたが、このモノローグが、この日の世界観を形作っていた象徴的なものでしたし、原田珠々華というアイドルがその時間の全てを自分の色に染めたい、という思いが伝わってくるものでもありました。

自分で吹き込んだモノローグを、自分自身が聴く、ってのはなかなかに恥ずかしいものです。
それを、アイドルパート以外全編に渡って貫き、一曲一曲にどんな思いを込めたのかを観客に伝え、それから歌って聴かせる。
「伝える」ことの大切さを知っているからこそできることだな、と。

そこでの一曲目が『山手線』でした。これには驚いた。
でも、歌詞を聴けば聴くほどに「ハイブリッドキャラ迷子」の異名を持つすずちゃんには相応しい曲なのかな、とも思えました。
そしてただ歌うだけではなく、時折手の振りを交え歌う姿もまた、アイドルとしての看板を背負ってるなあ、と。

この曲がてちこと平手友梨奈の曲だからということもありますが、自分はすずちゃんの歌を聴きながら、彼女はなぜ今この場に立っているんだろう、どうしてメジャーに行かなかったのだろう、とか考えていました。
今日の生誕祭まだ2曲目ではあるのですが、ここまでで見せてくれたアイドルポテンシャルはとんでもないレベルで、これなら十分メジャーでもやっていけるんじゃないかな、とまで思わせるものがあった。
だからこそ、彼女がメジャーにいかず、今この場でアイドルネッサンスのメンバーとして私たちの目の前に立ってくれていることにとても感謝したし、アイドルネッサンスがすずちゃんの目指す場所となった、先輩メンバーたちの頑張りにも深く頭を下げたい気分になりました。

続いての曲は星野源の『フィルム』。
星野源が好きだという彼女らしい選曲。
ここでの歌詞に登場する「フィルム」のように、「見ていたい」「見ていてほしい」というのがこの日彼女が一番伝えたかったテーマなのかな、と感じた。

それは続いての『たばこ』という曲からも感じられました。

「もっとちゃんと僕を見ててよ、もっとちゃんと」

 その言葉に全てが集約されていたように感じます。
一時期、キャラ迷子をこじらせたすずちゃんが「ボクっ娘」になっていたことも思い出したりねw

そういう意味でもすずちゃん自身の手によって世界観が作られていたと感じられる前半パートでした。
もうここまでで素晴らしいものを見させてもらったな、という気分になるほどに。

ここまでの楽曲についてはTwitter上でハッシュタグ#原田珠々華生誕祭」で検索すれば動画が見られると思いますのでぜひ見てください。フルで見れるものなどがあればこちらでもご紹介させていただきたいと思います。

一息ついてメンバーが合流。

メンバーの髪型もすずちゃんプロデュースとのことでしたが、可愛かったり大人っぽかったり、眼福にもほどがありました。
といいつつも私の場所からだとセンター付近しかよくは見えなかったのですが。
なっこのツインテール、古宵ちゃんはツインテにさらにタオルリボン巻き、理子ちゃんは見事な編み込み(茉凜がやったそうです)、茉凜とまいなちゃんは髪にウェーブかけて大人っぽく、まいなちゃんは加えて一本だけ編み込みもしてましたね。ゆめゆめも短い髪を後ろでまとめて幼さが増して可愛い。乃亜ちゃんはこのあと学校ということもあり普段とそこまで変わっていなかったように見えたのはもったいなかったな。

すずちゃんもセーラー服を生誕Tシャツに着替えてきました。(もったいない…ボソッ)

生誕Tシャツについての話はここだったかな?
SAMEROCKということでサメをあしらったデザインのTシャツはなんとすずちゃん自身が描いたもの。
普段から絵心のあるところを見せているすずちゃんですが、このTシャツデザインはまた見事で、普通にオシャレなTシャツです。

ここで、

まいな「これは、タヌキ?」
すずか「レッサーパンダ!」
理子「まいなには違いがわからないんだよ」

という、相変わらずのやり取りがあったり。
デザインに盛り込まれた三角定規はどうして?という質問に、

すずか「中学生らしさを出したくて。何か学校でつかうものをと思って、算数(数学じゃない?w)はキライだけど、(三角定規は)絵が締まるから」

という回答。
これに対して

「考え方がもはやプロじゃん…」

っていう感想には私も同意したいw

ここからはアイドルソングカバータイム。
しかもその一曲目が『きみわずらい』w
振り幅激しすぎだろ!w
こちらも思わずパンケチャです。

ここで残念ながら乃亜ちゃんが学校へ。

「最後までいれなくてゴメン。でも、わたしゃ決めたよ! 今日はこのままコレ(すずちゃん生誕Tシャツ)着て学校行くよ! みんなに宣伝してくるよ!」

と、去り際に見事なセリフを残して去っていきましたw
どうでもいい話を一つすると、私もこのあとのcallmeのワンマンにこのあとTシャツのまま参戦しましたよ(ホントにどうでもいい)。

アイドルソング二曲目は乃木坂46の『おいでシャンプー』。
これがねー、四人でトレインしてるときの姿がもう可愛くてねー。
特に理子ちゃんは普段絶対に見せないような可愛らしい仕草と笑顔でトレインしてて、私服というのも相俟ってメチャメチャ可愛かったですな。
理子ちゃんにあの表情させただけでもすずちゃん超グッジョブ!

そしてアイドルソング三曲目は『いぬねこ。青春真っ盛り』。
この時は動けないことをさすがに悔やみました…
一緒に踊りたかったなあ。

いずれもショートバージョンで駆け足ではあったのですが、すずちゃんの「みんな、メンバーの可愛いところも見たいでしょ?」というメッセージが伝わってくる内容でした。

そして、メンバーが退場して一人ステージに残ったすずちゃん。

「あれ? ここは何をするんだっけ?」

ここで観客から「メモ帳!」という言葉が。

「メモ帳、置いてきちゃってないんだよね…」

Tシャツには胸ポケットはないのでした。

「ま、いいや。ではここからはまた歌を聞いてください」

と、マイクの前に立ち歌う準備をするすずちゃん。
しかし、一向に曲は流れず……10秒ほどの時間が過ぎたところで、PA席から、

「原田! 原田! ここは着替えだぞ!」

とテリーさんからの声がかかる。

「そうだった!」

慌てて袖に下がるすずちゃん。
緊張していたんだなあw

しかし、着替えを待つ間も原田珠々華ワールドは続きます。
ディズニーの曲に合わせてスクリーンに映し出されたのはディズニーランドのシンデレラ城の映像。
なんとこれもすずちゃんが実際にディズニーランドに行ったときの映像だそうです。
自分が大好きなもの、自分が感動したものをファンの皆と共有したい、というすずちゃんの気持ちなのでしょう。

着替えを終えて姿を現したのは、「不思議の国のアリス」の衣装を身に纏ったすずちゃんでした。
か、カワイイ…

大好きだというディズニーから選んだ一曲は「塔の上のラプンツェル」から『輝く未来』。
繰り返される「大事な人」という言葉は誰を示すのか。
きっと、原田珠々華というアイドル、自分自身のことをを見つけてくれたファンのことなのかな、と。
そして、アイドルネッサンスのメンバーのことなのかな、と。

そして、ここでもまたモノローグが入ります。
アイドルネッサンス候補生として初めて歌い、初めてアイドルネッサンスメンバーとしてCDリリースした『君の知らない物語』のこと。
そして、「未来の自分に手紙を書いてみた」という言葉からの『私へ』。
残念ながらこの曲がYouTubeとかにないのでお聞かせできませんが、すずちゃんのこれまでの道のりを知って、今日のモノローグを聞いて、この歌を聴いたら涙を流さずにはいられない。
今日という日の最後の一曲として、これ以上に相応しい曲はありませんでした。
オッサンは泣いちまったよ…。

十分な余韻をとって、観客の拍手が鳴り響き、それに合わせるかのようにケーキを持って登場するメンバーたち。
会場全員で「Happy Birthday」の大合唱。
ケーキの色合いを見て、すずちゃんが一言「ちょっと不気味」と発したのは面白かった。

プレゼントとして手渡されたメッセージカードのアルバムを、表紙から一枚一枚丁寧に捲るすずちゃん。
本当に嬉しいんだな、と思ったのは、端折ることなく、最後の1ページまで全部に目を通したから。
もちろん、メッセージひとつひとつは読めなかっただろうけど、全てのページにキチンとファンの目の前で目を通すことで、今日のテーマ(だと私が勝手に思っている)である「見ていて欲しい」「ちゃんと見てる」を実践したこともまた、さすがだな、と思いました。

挨拶では、目に涙を見せたものの、話せなくなるようなことはなく、自分の言葉でアイドルネッサンスに憧れ、アイドルネッサンスの一員になり喜んだこと、先輩たちの優しさに救われてきたこと、そして野本ゆめかという存在と出会ったこと、自分を見てくれる人がこんなにいること、そうしたひとつひとつを語ってくれました。
それを隣で聞くゆめゆめはもうダダ泣きでしたw
そんなゆめゆめを囃し立てる理子ちゃんに対し、すずちゃんは、

「理子さんもちょっと泣いてる?」

なんていう軽口を叩いていたのが印象的でしたね。

せっかくだからゆめかも何か言いなさい、と振られたゆめゆめは、鼻声のまままるで酔っ払いが話すように今日のこと、すずちゃんのことを大声でまくしたててくれましたw
なぜだか、そんな姿に大笑いしながらも目がツンとした。

こうして、原田珠々華による、原田珠々華の生誕祭は幕を閉じました。
本当に密度が濃く、初めての生誕祭とは思えないほどに充実し、原田珠々華という存在を強く心に刻むことになった一日でした。

2shotチェキの際に、

「最初から最後まで、原田珠々華が詰まりに詰まった最高の生誕祭だったよ。すずちゃんの想いがこれでもかと伝わってきた」

と伝えたら、

「そう言ってもらえたら嬉しい!」

と喜んでくれたので良かった。
アリス衣装もメチャメチャ可愛かったです。
……まあセーラー服も捨てがたかったけどな…… < オイ。

 

https://www.instagram.com/p/BaEfKIfhrf3/

すずちゃんとの2shot。可愛すぎやしませんかね…ただ写真はギリギリだ。

 

昨年の野本ゆめか生誕祭の日、お見送り会で

「次はすずちゃんの初めての生誕祭だね。凄く楽しみにしてる。できればギターの弾き語りが聴きたいなあ*1

と、伝えた時の答えは、

「ムリムリ! 挑戦はしたいけどそんな自信ない!」

でした。

それが、今年の南端まいな生誕祭のお見送り会でも同じリクエストをしたところ、

「できたらいいなあとは思ってる」

という風に変わっていた。

恐らくはたくさんの人からリクエストされ、時間もまた当初の予定以上にできたため、彼女の中で気持ちが変化していったのだと思います。
そのことこそが、「ファンの求めに応じようとする姿勢」に他ならないと思います。

三年続くアイドルネッサンスの生誕祭史上、初の撮影可能を、すずちゃん自身が嘆願して実現したのは、彼女の

「初の生誕祭を一人でも多くの人に見てもらいたい」

という気持ちに運営が応えたからだと思います。

そんな彼女のために私ができる唯一のことは、彼女の初めての生誕祭をこうして文字にして残しておくことくらいだな、と思い久々にブログを更新してみました。

彼女が生誕祭に込められた気持ちは、そうやって彼女の気持ちに応えたい、と多くの人に思わせるものになったと思います。

最高のプレゼントをありがとう。

セットリスト

<SAMEROCKバンド>
1. 明日も(MUSH&Co.)※原田珠々華ギター
<MC>
2. 山手線(平手友梨菜・欅坂46
3. フィルム(星野源
4. たばこ(コレサワ)
※曲間モノローグあり
<MC>
5. きみわずらい(まねきケチャ)新井・比嘉・宮本・原田
6. おいでシャンプー乃木坂46)石野・南端・原田・野本
7. いぬねこ。青春真っ盛り(わーすた)南端・宮本・百岡・原田・野本
<ディズニーランド映像(着替えタイム)>
8. 輝く未来(塔の上のラプンツェル
9. 私へ(supercell
※曲間モノローグあり
<原田珠々華生誕祭>
<ケーキ、プレゼント&お手紙コーナー>
<原田珠々華の15年を写真で振り返る>

 

基本情報

諸情報

  • チケット:3,500円
  • 座席:オールスタンディング(2枚ロビー)
  • 特典会:原田珠々華2shotチェキ(生誕Tシャツ購入)、お見送り会(比嘉、百岡、石野、宮本、野本 ※新井、南端欠席)

その他所感

お見送り会は乃亜ちゃんが学校、そしてまいなちゃんが体調不良ということで残念ながら5人だけとなりました。
それでも私服姿でいつもとは違う髪型をした5人はとても可愛く、そして全員が晴れ晴れとしていてその笑顔を見れたのはよかった。
個別の会話の内容は割愛しますが、うっかり石野理子の髪型を誉めてしまい、せっかくの機嫌を損ねてしまったことは記しておきます。

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本日の現場。アイドルネッサンス、原田珠々華生誕祭。

 

 

*1:当時ブログで弾き語りについて語っていた