モノノフからDDへ

ももクロ一筋だったモノノフがDD化していく軌跡を綴ったブログ

映画『マイ・フレンドシップ・キルト』完成記念試写会

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本日の現場。

基本情報

  • 出演者:石野理子(アイドルネッサンス)、井頭愛海(X21)、一ノ瀬みか(神宿)、小松もか(ハコイリムスメ)、野田真実(さんみゅ~)、貝塚伊吹
  • 監督:頃安祐良
  • 日時:2015年7月22日(水) 20:00開場 20:30開演
  • 会場:AKIBAカルチャーズ劇場

感想

アイドルネッサンスの石野理子主演、と聞けば見に行きたくなるのが人情だが、アイドル映画ってのはまかり間違うととんでもなくキツイことになってる場合もあるので二の足を踏んでいたところ、予告編を見た瞬間、「これは行くしかない!」と即決して行ってまいりました。

池星高校の手芸部に所属する1年生の小林美咲(石野理子)は万年補欠の野球部員・サトルにユニフォームのボタン付けを依頼される。お人好しで憎めない性格のサトルに美咲は無意識に惹かれていくが、美咲は自分のこの気持ちが何なのか分からない。
同じ手芸部で同級生の仁藤彩乃(一ノ瀬みか)、手芸部部長の田所あゆみ(小松もか)、野球部マネージャーの笹本香奈(野田真実)。そしてサトルの写真を撮り続ける写真部の松岡友梨(井頭愛海)。引っ込み思案の美咲を応援するため彼女たちが取った行動とは…。
—恋から始まる友情の物語—

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45分ほど、という短い時間ではありましたが、理子ちゃんをはじめとした5人のアイドルたちの魅力は存分に伝わってくる映画になっていました。

少なくとも、アイドルネッサンス、神宿、X21、ハコイリムスメ、さんみゅ~のどれかひとつが好きなら間違いなく楽しめると思います。出ているのが推しじゃなくても。
映画を撮る側が、被写体を信じる、ということはとても大事だと思いました。

他の娘たちは詳しくないのでわかりませんが、理子ちゃんは、まさしくステージから降りた石野理子そのもので、ルネファンならあっという間に理子ちゃんにシンクロすることができる。おそらく他の娘たちもファンにとっては充分に「らしい」彼女たちだったのではないでしょうか。それが本当に良かった。

X21・井頭愛海の凛とした佇まい、神宿・一ノ瀬みかの今時の高校生(ドライに見えて意外に情に厚い)ぽい感じ、ハコイリムスメ・小松もかのとぼけたコメディエンヌぶり、さんみゅ~・野田真実の姉御感。どれもただ単に可愛いだけではない、それぞれの魅力が画面に映し出されていて、彼女たちに会いに行ってみたい、と思いました。

監督が被写体の力を信じて、できる限り「そのまま」を切り取った結果、彼女たちの良さが引き出されたという印象です。
演技はしてるし、演出もあるんだろうけど、根底には「彼女たちらしさ」があり、キチンとそれをカメラでとらえたことが素晴らしいです。
そのものを撮る、って難しいですからね。

そういう意味では見事なアイドルプロパガンダ映画だったなw
できることなら全員と接触行って、感想言いたくなる映画だったし、それができるアイドル(ここ重要)ですからね。

「画(え)になる」という言葉がありますが、私が今日、理子ちゃんを見て感じたのは「声(ことば)になる」なあ、ということでした。けっして多くはないセリフ、表情のバリエーションの中でも、理子ちゃんの心の声は伝わってくる。そう感じました。
私たちはいつも、「歌手」としての理子ちゃんを見ているわけですが、今日の映画を見て、歌手にしろ、女優にしろ、理子ちゃんは「人に何かを伝える」という意味において、特別な才能の持ち主なんだな、と強く感じました。

多分、理子ちゃんは普段がああな分、言いたいこと、伝えたいことが内にたくさん溜まっていて、歌や演技はそれを助けてくれるツールなんだと思う。それは歌にとっても役にとっても、そして何より理子ちゃんにとって、素晴らしい出逢いなんだと思います。
その出逢いに、私たちは感謝しなくては。

一点、演出というか編集というか、画面を何分割かにして見せるシーンが何度も出てくるんですが、これはあまり効果を上げていたとは思えない(二度ほどいいときはあった)んですが、もし映画を時間内に納めるためのカット割り技術として使ったのだとしたら相当素晴らしい技術だと思いましたね。

そうそう、終演後話題になったのはエンディングでかかる『恋する感覚』がアイルネ版とは違うのでは、ということ。自分はそこまで気づけなかったけど、古宵ちゃんの声は間違いなく古宵ちゃんだったと思う。

その流れでいうと、エンディングはあの5人が恋する感覚歌ってる映像でも良かった。反対意見もあるだろうけど、個人的には最後の最後でアイドルとしての5人の姿が見れたらプロパガンダとしてはパーフェクトだったよ。『時をかける少女』のエンドロールみたいなイメージ(古いな)。

手芸、パッチワーク、キルト、というモチーフからは、中島みゆきの『糸』を連想しました。

縦の糸はあなた、横の糸は私
織りなす布は いつか誰かを
暖めうるかもしれない

www.kasi-time.com 

5人のアイドルたちの織りなす糸は、まさしく私の心を暖めてくれました。

ホント、真のDD殺し映画だったよ…全員可愛すぎました。

諸情報

  • チケット:1,000円(+ワンドリンク500円)
  • 座席:前方着座(上手前から4列目)

その他所感

『マイ・フレンドシップ・キルト』を見た今だからこそ言えるのは、『夏の決心』のMVがいかに素晴らしいか、ということです。
アイドルを可愛く撮るだけではなく、ストーリー性を持たせ、それでいて「らしさ」は一切失わせない、今の彼女たち自身を切り取った素晴らしいMVだと改めて確信しました。

なんなら私の中では、清水美咲(石野理子)が、高校を卒業して、『夏の決心』のMVに繋がっていっても全然おかしくないくらいです。『マイ・フレンドシップ・キルト』のエピソードの後に、アイドルネッサンスメンバーと出会い、あの校舎で同じ時を過ごして友情を育んだのだと。

そしてもうひとつ、『マイ・フレンドシップ・キルト』見て思い出したのは岩井俊二の『四月物語』だなー。あの映画も松たか子という被写体をいかに素晴らしく撮るか、ということに徹した映画だった。異なるのは、ヒロインが恋い焦がれる役がイケメンか、そうでないか、という点かなw